スーパーの鮮魚コーナーで「ブリかま」「マグロかま」と書かれたパックを見かけて、「かまって一体どこの部分?」と首をかしげたことはありませんか。かまは魚のエラの下、胸びれがついている部分で、1匹から左右2つしか取れない希少部位です。脂がしっかりのっているのに身は締まっていて、塩焼きにすればふわっとした食感と脂の旨みが口いっぱいに広がります。
この記事では、かまの正確な位置や特徴から、スーパーで見かける代表4魚種の違い、下処理の手順、塩焼き・煮付け・あら汁まで、かまを丸ごと楽しむための情報をまとめました。
・かまとは魚のどこの部位か、なぜ美味しいのかがわかる
・ブリ・マグロ・鯛・サーモンのかまの違いと選び方がわかる
・下処理から塩焼き・煮付けまで、家庭での調理法が一通りわかる
・かまに含まれるDHA・EPAなどの栄養素がわかる
魚のかまとはエラ下の希少部位|頭と胴をつなぐ脂のりの宝庫

かまの正確な位置は「エラぶたの後ろ、胸びれの付け根」
かまは、魚の頭と胴体をつなぐ部分にあたります。エラぶたのすぐ後ろから胸びれの付け根にかけての三角形に近い形をした部位で、人間でいえば首から肩にかけてのあたりです。魚をさばくとき、頭を落とす際に胸びれの後ろから斜めに包丁を入れますが、その切り口の手前側がかまになります。スーパーでは頭ごとパック詰めされていることもあれば、かまだけを切り出して販売されていることもあります。
1匹の魚から左右2つしか取れないため、切り身に比べると流通量が少なく、見かけたらラッキーといえる部位です。とくに大型魚のかまはボリュームがあり、1つで1人前のメインおかずになります。
なぜ「かま」と呼ぶのか|名前の由来は鎌の形
かまという名前は、形が農具の「鎌(かま)」に似ていることに由来します。エラぶたの後ろから胸びれにかけてのカーブが、鎌の刃のラインに見えるためです。地域によっては「かま下」「かまトロ」と呼び分けることもあり、かまの腹側でとくに脂がのった部分を「かまトロ」と呼ぶのはマグロで有名です。
魚屋さんや鮮魚コーナーでは「カマ」とカタカナ表記されることが多く、「あら」とまとめて売られている場合もあります。ただし、あらは頭・骨・ヒレなどの総称であるのに対し、かまはあくまで特定の部位を指す言葉です。あらパックの中にかまが入っていることもあるので、見分けがつくと得をします。
かまと「カブト」「あら」の違いを整理する
魚の頭まわりには似た名前の部位がいくつかあるので、整理しておきましょう。「カブト」は頭の部分そのもので、目やほほ肉を含みます。「あら」は頭・中骨・ヒレ・かまなど、切り身を取ったあとに残る部分の総称です。そして「かま」はエラ下から胸びれ付け根にかけての部位だけを指します。
つまり、あら>カブト・かまという包含関係になります。スーパーで「あら」として安く売られているパックにかまが入っていることがあるので、胸びれの付け根がついた三角形の肉を探してみてください。かまだけ単品で売られている場合は、あらパックより割高になることもありますが、可食部の割合が高いので結果的にコストパフォーマンスは悪くありません。
かまが美味しい理由は「筋肉×脂」の黄金バランスにある
胸びれを動かす筋肉が集まっているから身が締まっている
魚は泳ぐとき、胸びれを頻繁に動かして方向転換やブレーキをかけます。かまはその胸びれの付け根にあたるため、よく使われる筋肉が集中しています。筋肉が発達した部位は身が締まってしっかりした食感になるのが特徴で、切り身のように箸でほろっと崩れるのではなく、噛むほどに旨みが出てきます。
この「身が締まっている」という特徴は、加熱しても身がパサつきにくいというメリットにもつながります。塩焼きにしてもふっくらと仕上がりやすいのは、筋肉の繊維がしっかりしているおかげです。
腹身に近い位置だから脂のりが良い
かまは頭と胴体の接合部にありますが、位置的には腹身(ハラ)に近い側になります。魚の腹側は内臓を守るために脂肪が蓄積しやすく、大トロや腹身が高価なのもこの理由です。かまも同じ原理で脂がのりやすく、焼くと表面にじわっと脂がにじみ出てきます。
とくに冬場の寒ブリや秋〜冬のマグロのかまは脂のりが格別です。脂がのっているのに身は締まっているという、一見矛盾する2つの特徴が両立しているのがかまの魅力で、これが「魚好きが最後にたどり着く部位」と言われるゆえんです。
骨まわりの旨みが凝縮されている
かまには太い骨や軟骨が入っています。骨の周囲には旨み成分であるイノシン酸やグルタミン酸が多く含まれており、加熱するとこれらが溶け出して味に深みを与えます。煮付けやあら汁にしたとき、かまから出る出汁がとりわけ濃厚になるのはこのためです。
骨が多いぶん食べにくいと敬遠する方もいますが、実は骨のまわりをしゃぶるように食べるのがかまの醍醐味です。箸で大きな骨を外しながら、骨際の身をこそげ取ると、切り身では味わえない濃い旨みに出合えます。
①胸びれを動かす筋肉が集中 → 身が締まって食感がよい
②腹身に近い位置 → 脂がしっかりのっている
③骨まわりに旨み成分が凝縮 → 加熱で深い味わいが出る
スーパーで手に入る代表的なかま4種|ブリ・マグロ・鯛・サーモンの特徴

ブリかま|脂のりと肉厚さのバランスが抜群、初心者に一番おすすめ
スーパーでもっとも見かける機会が多いのがブリかまです。1切れ200〜400g程度の大きさがあり、塩焼き1人前として十分なボリュームがあります。焼き魚(ブリかま)1人前で約242kcalと、脂がのっているわりにカロリーは控えめです。
ブリかまの旬は12月〜2月の冬場で、この時期は「寒ブリ」と呼ばれ脂のりが最高潮になります。塩焼きにすると皮目はパリッと、身はふわっと仕上がり、脂の甘みが口に広がります。価格は切り身より安いことが多く、1パック200〜400円程度で手に入るのも魅力です。
マグロかま|大迫力のサイズと濃厚な脂が特徴
マグロのかまは大型魚ならではのスケールで、1つで500g〜1kgを超えることもあります。とくにクロマグロ(本マグロ)のかまは「かまトロ」と呼ばれる部分の脂のりが別格で、大トロに匹敵する濃厚さがあります。メバチマグロやキハダマグロのかまはクロマグロほど脂は強くありませんが、そのぶんさっぱりとした味わいで食べやすいです。
サイズが大きいため、家庭用のグリルに入らないこともあります。その場合はオーブンを使うか、あらかじめ半分に割ってから調理するとよいでしょう。スーパーでは冷凍品として売られていることも多く、冷蔵解凍してから調理します。
鯛かま|上品な白身の旨みと繊細な脂のバランス
鯛のかまはブリやマグロに比べるとサイズは小さめですが、白身魚ならではの上品な味わいが楽しめます。脂は控えめでありながらも旨みが濃く、塩焼きにすると皮のパリッとした香ばしさと身のしっとりした食感が際立ちます。
真鯛の旬は春(3月〜5月)の「桜鯛」と、秋(10月〜12月)の「紅葉鯛」の年2回あります。鯛かまは煮付けよりも塩焼きやあら炊きに向いており、出汁がよく出るのであら汁の材料としても重宝します。鯛のかまは骨が硬いので、食べるときは箸で丁寧にほぐしましょう。
サーモンかま|脂たっぷりでコスパ最強、子どもにも人気
養殖サーモン(アトランティックサーモンやトラウトサーモン)のかまは、年間を通じて安定した脂のりがあります。養殖のため旬による味の差が少なく、いつ買っても一定の品質が期待できるのが強みです。価格も4種のなかでもっとも手頃で、1パック150〜300円程度で見つかることがあります。
サーモンかまは脂が多いため、塩焼きにするとしっかり脂が落ちてジューシーに仕上がります。クセが少ないので子どもでも食べやすく、バター醤油でソテーにしても合います。ただし脂が多いぶん、焼き網やグリルに脂が落ちて煙が出やすいので、アルミホイルを敷いて焼くのがおすすめです。
| 比較項目 | ブリかま | マグロかま | 鯛かま | サーモンかま |
|---|---|---|---|---|
| サイズ目安 | 200〜400g | 500g〜1kg超 | 100〜200g | 150〜300g |
| 脂のり | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
| 味わい | 脂の甘みが濃厚 | 大トロに近い濃厚さ | 上品で繊細な旨み | クセが少なく食べやすい |
| 価格帯(目安) | 200〜400円 | 300〜800円 | 200〜400円 | 150〜300円 |
| おすすめ調理 | 塩焼き・煮付け | 塩焼き・ステーキ | 塩焼き・あら汁 | 塩焼き・バター醤油 |
買ってきたらまずこれ|かまの下処理と臭み取り3ステップ
ステップ1:ウロコと血合いを丁寧に取り除く
かまには意外とウロコが残っていることがあります。とくにブリや鯛のかまは、エラぶた周辺に小さなウロコがびっしりついていることがあるので、包丁の背を使って尾から頭の方向にこそげ取ります。ウロコが残っていると焼いたときに口当たりが悪くなるため、指で触って確認しながら作業しましょう。
次に、背骨があった部分に残っている血合い(赤黒い塊)を流水で洗い流します。血合いは臭みの原因になるので、歯ブラシや竹串を使って丁寧にこそげ取るのがポイントです。マグロのかまの場合はとくに血合いが多いので、念入りに作業してください。
ステップ2:塩をふって30分置き、臭みを抜く
ウロコと血合いを取ったら、かま全体に粗塩をまんべんなくふります。塩の量の目安はかまの重さの2〜3%程度で、300gのブリかまなら小さじ1強(6〜9g)です。塩をふったらバットに置き、ラップをして冷蔵庫で30分ほど休ませます。
30分経つと、かまの表面に水分(ドリップ)がにじみ出てきます。この水分に臭みの成分が含まれているので、流水でしっかり洗い流し、キッチンペーパーで水気を丁寧に拭き取ります。この「塩→放置→洗い流す」の工程を省くと、焼き上がりに生臭さが残りやすくなるので、面倒でも省略しないことが大切です。
ステップ3:煮付けにするなら「霜降り」をプラスする
塩焼きの場合はステップ2までで十分ですが、煮付けやあら汁にする場合は「霜降り」という下処理を追加します。霜降りとは、熱湯をかけて表面のタンパク質を固め、臭みやぬめりを落とす方法です。
小さめのかまなら、ボウルに入れて上から熱湯を回しかけ、表面が白く変わったらすぐに冷水にとって締めます。マグロかまのように大きいものは、やかんで熱湯をまんべんなくかけてから冷水にさらします。霜降り後は冷水の中で残ったウロコや血の塊を指で丁寧に取り除き、キッチンペーパーで水気を拭きます。
この一手間で煮汁が濁らず、上品な仕上がりになります。
かまの塩焼きで失敗しがちな3つの落とし穴と対策
落とし穴1:塩が足りなくて味がぼやける
かまの塩焼きで多い失敗が「味がぼやけてなんだか物足りない」というものです。切り身と同じ感覚で塩を控えめにふると、かまの厚みのある身の中心まで塩味が届きません。かまの塩焼きでは、下処理の塩とは別に、焼く直前にもう一度振り塩をします。量の目安は「少し多いかな」と感じるくらいで、指3本でつまんだ粗塩を20〜30cmの高さから全体にまんべんなく振りましょう。
高い位置から振ることで塩が均一に散り、味ムラを防げます。焼いている間に脂と一緒に塩分も落ちるため、振りすぎを心配する必要はありません。
落とし穴2:火が強すぎて表面だけ焦げ、中が生焼け
かまは切り身に比べて厚みがあるため、強火で焼くと表面だけ焦げて中心が生焼けになりがちです。グリルを使う場合は中火〜弱めの中火に設定し、片面10〜15分ずつ、合計20〜30分かけてじっくり焼くのがコツです。
焼き加減の見極めは、骨の近くに竹串を刺して透明な汁が出てくれば火が通っています。赤みがかった汁が出る場合はもう少し加熱が必要です。マグロかまのようにサイズが大きい場合は、あらかじめ170〜180℃のオーブンで30〜40分焼く方法もあります。途中でアルミホイルをかぶせれば焦げ防止になります。
落とし穴3:皮目を下にして焼き始めてしまう
グリルでかまを焼くとき、皮目を下にして焼き始めると、脂が落ちて皮がグリルの網にくっつきやすくなります。両面焼きグリルなら問題ありませんが、片面焼きグリルの場合は身の側(皮がない方)を上にして先に焼き始めます。身の表面を先に焼き固めることで、ひっくり返したときに身が崩れにくくなります。
網にくっつくのを防ぐには、焼く前に網に薄く油を塗るか、酢を塗っておく方法も有効です。アルミホイルを敷いて焼く場合は、ホイルにも薄く油を塗っておくとはがしやすくなります。
・塩が少なすぎる → 焼く直前に追加の振り塩を忘れずに
・強火で焼いて中が生焼け → 中火でじっくり片面10〜15分が目安
・皮がグリルにくっつく → 網に油か酢を塗ってから焼く
煮付け・あら汁・照り焼き|塩焼き以外のかま料理3選
ブリかまの煮付け|甘辛い煮汁がしみた冬のごちそう
ブリかまの煮付けは、冬の食卓にぴったりの一品です。下処理(霜降り済み)をしたブリかまを鍋に入れ、水200ml・酒100ml・みりん大さじ3・醤油大さじ3・砂糖大さじ1・しょうがの薄切り3〜4枚を加えて中火にかけます。煮立ったらアクを取り、落としぶたをして弱火で20〜25分煮ます。
煮汁がとろっと煮詰まってきたら火を止め、そのまま10分ほど置いて味をなじませます。この「冷ましながらしみ込ませる」工程が煮付けの味を決めるポイントです。大根やごぼうを一緒に煮ると、かまから出た旨みを吸って野菜も格別の味わいになります。
鯛かまのあら汁|骨から出る出汁が段違いに濃い
鯛のかまはあら汁にすると、骨まわりから上品で濃厚な出汁が出ます。霜降りをした鯛かまを鍋に入れ、水600mlと昆布1枚(5cm角)を加えて弱火からゆっくり加熱します。沸騰直前に昆布を取り出し、アクを丁寧にすくいながら15〜20分煮ます。
具材は豆腐・長ねぎ・大根などシンプルなものがよく合います。味噌は白味噌と赤味噌を7:3で合わせると、鯛の上品な旨みを引き立てつつコクのある仕上がりになります。実は、あら汁は切り身で作った味噌汁よりも出汁が濃くなります。かまの骨から溶け出すイノシン酸の量が多いためで、これはかまならではの強みです。
マグロかまの照り焼き|脂の濃厚さを甘辛ダレでまとめる
マグロかまの脂の濃厚さを活かすなら、照り焼きもおすすめです。下処理したマグロかまに軽く小麦粉をまぶし、フライパンに油を薄く敷いて中火で両面に焼き色をつけます。そこに酒大さじ3・みりん大さじ3・醤油大さじ2を回し入れ、ふたをして弱火で15分ほど蒸し焼きにします。
ふたを外して煮汁をスプーンでかけながら煮詰め、照りが出てきたら完成です。マグロかまは加熱するとまるでステーキのような食べ応えがあり、ごはんが進みます。仕上げに白ごまと刻みねぎを散らすと見た目も華やかです。
実は切り身より栄養豊富?かまに含まれるDHA・EPA・コラーゲン
DHAとEPAが脂質に含まれている|血流や脳の働きをサポート
かまの脂にはDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれています。DHAは高血圧の予防や脳の働きを正常に保つ効果が期待される成分で、EPAは血流を促進し動脈硬化や血栓の予防に役立つとされています。
かまは切り身に比べて脂質が多い部位なので、DHA・EPAの含有量も相対的に多くなります。脂がのったブリかまやサーモンかまを1切れ食べるだけで、手軽にこれらの脂肪酸を摂取できるのは大きなメリットです。意外と知られていないことですが、かまの脂は切り身よりもDHA・EPAの密度が高い傾向があり、栄養面で見ても「お得な部位」と言えます。
骨まわりにはコラーゲンが豊富|煮こごりができる理由
かまを煮付けにして冷蔵庫に入れておくと、翌日には煮汁がプルプルのゼリー状(煮こごり)に固まっていることがあります。これは骨や軟骨から溶け出したコラーゲン(ゼラチン)が冷えて固まったもので、かまにコラーゲンが豊富な証拠です。
コラーゲンは加熱するとゼラチンに変わり、これが煮汁にとろみと旨みを与えます。あら汁の汁が冷めると少しとろっとするのも同じ原理です。コラーゲンが肌に良いかどうかは諸説ありますが、料理の旨みを底上げする成分であることは間違いありません。
ビタミンDとビタミンB群も含む|魚の栄養を丸ごと摂れる
かまには脂溶性ビタミンであるビタミンDや、エネルギー代謝に関わるビタミンB群も含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける栄養素で、日光を浴びる機会が少ない方にとっては食事からの摂取が重要です。
かまは骨ごと調理して骨まわりの身を食べるため、切り身を食べるよりも多様な栄養素を摂りやすい部位です。価格が切り身より安いことを考えると、栄養面・コスト面の両方で優れた選択肢と言えます。
| 栄養素 | かまに含まれる理由 | 期待される働き |
|---|---|---|
| DHA | 脂質が多い部位のため | 脳機能維持・高血圧予防 |
| EPA | 脂質が多い部位のため | 血流促進・動脈硬化予防 |
| コラーゲン | 骨・軟骨が多い部位のため | 煮汁の旨み・とろみの元 |
| ビタミンD | 脂溶性ビタミンが脂に溶けている | カルシウム吸収を助ける |
| ビタミンB群 | 筋肉が集中した部位のため | エネルギー代謝をサポート |
かまを買うときのチェックポイントと保存方法
鮮度の見分け方は「血合いの色」と「表面のハリ」
スーパーでかまを選ぶとき、まず見るべきは血合い部分の色です。鮮度のよいかまは血合いが鮮やかな赤色をしていますが、時間が経つと茶色っぽく変色してきます。とくにマグロかまは血合いが多いので色の変化がわかりやすく、鮮度の判断材料にしやすい魚種です。
次に、身の表面にハリがあるかどうかを確認します。鮮度がよいかまは身がふっくらと盛り上がっていて、指で押すと弾力があります。身がへこんだまま戻らないもの、ドリップ(赤い汁)がパックの底にたまっているものは鮮度が落ちている可能性があるため、避けた方が無難です。
冷蔵保存は当日〜翌日が目安|下処理してから保存がベスト
かまは脂が多い部位なので、切り身に比べて鮮度が落ちるスピードが速い傾向があります。冷蔵保存の場合は購入当日〜翌日までに調理するのが理想です。すぐに調理しない場合は、先にステップ2までの下処理(ウロコ取り・血合い除去・塩ふり・洗い流し)を済ませてからキッチンペーパーで包み、ラップで密封して冷蔵庫のチルド室に入れます。
下処理を済ませておくと臭みの原因となる水分や血液が除去されるため、未処理のまま保存するよりも鮮度を保ちやすくなります。ただし、下処理済みでも翌日中には調理してください。
冷凍保存なら2〜3週間もつ|解凍は冷蔵庫でゆっくり
すぐに食べない場合は冷凍保存が有効です。下処理を済ませたかまをラップでぴったり包み、さらにフリーザーバッグに入れて空気を抜いて冷凍します。保存期間の目安は2〜3週間で、それ以上になると冷凍焼けで味が落ちやすくなります。
解凍は冷蔵庫に移して半日〜1日かけてゆっくり行うのがベストです。電子レンジで急速解凍すると、部分的に火が通ってしまったり、ドリップが大量に出て旨みが流れてしまったりします。前日の夜に冷凍庫から冷蔵庫に移しておけば、翌日の夕食に間に合います。
かまは脂が多い部位のため、常温での放置は厳禁です。とくに気温の高い時期は、買い物から帰宅後すぐに冷蔵庫に入れてください。常温で2時間以上放置すると、ヒスタミンなどの生成リスクが高まります。心配な場合は保冷バッグを活用しましょう。
まとめ|かまは「安い・旨い・栄養豊富」の三拍子が揃った隠れた名部位
魚のかまとは、エラの下から胸びれの付け根にかけての部位で、1匹から左右2つしか取れない希少な部分です。胸びれを動かす筋肉が集中しているため身が締まっていて、さらに腹身に近い位置にあるため脂もしっかりのっています。この「身の締まり×脂のり」の両立が、かまが美味しい最大の理由です。
スーパーではブリ・マグロ・鯛・サーモンのかまが手に入りやすく、それぞれ脂のりや味わいに個性があります。初めてかまを買うなら、手頃な価格でボリュームもあるブリかまから試してみるのがおすすめです。
この記事の要点を整理します。
- かまはエラ下〜胸びれ付け根の部位で、1匹から2つしか取れない
- 筋肉が発達しているため身が締まり、腹身に近いため脂がのる
- 下処理は「ウロコ・血合い除去→塩ふり30分→洗い流し」の3ステップ
- 塩焼きは中火でじっくり片面10〜15分、焼く直前に追加の振り塩をする
- 煮付けやあら汁にする場合は霜降り(熱湯がけ)をプラスする
- DHA・EPA・コラーゲン・ビタミンDなど栄養が豊富で、切り身より安い
- 冷蔵保存は当日〜翌日、冷凍なら2〜3週間が目安
まずはスーパーの鮮魚コーナーで、切り身の隣に並んでいるかまのパックを手に取ってみてください。ブリかまの塩焼きなら、下処理さえすれば焼くだけで立派なメインおかずになります。切り身では味わえない骨まわりの濃い旨みを、ぜひ一度体験してみてください。
※魚の栄養成分や保存期間の目安は、魚種・個体・保存状態によって異なります。最新の食品安全情報は厚生労働省や食品安全委員会の公式サイトでご確認ください。

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