スーパーで買える白身魚は何種類?定番8種の特徴・旬・選び方をまるごと解説

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スーパーの鮮魚コーナーで「白身魚」と書かれたパックを手に取ったとき、「これって何の魚だろう?」と思ったことはありませんか。白身魚と一口に言っても、刺身コーナーに並ぶマダイやヒラメから、フライ用のホキやメルルーサまで種類はさまざまです。この記事では、スーパーで実際に買える白身魚を8種ピックアップし、それぞれの特徴・旬・選び方・おすすめの食べ方までまるごと解説します。読み終えるころには、今日の夕飯にどの白身魚を選べばいいか迷わなくなるはずです。

📌 この記事でわかること

・スーパーで買える白身魚8種の名前と特徴
・白身魚と赤身魚・青魚の違い(ミオグロビンの量で決まる)
・「白身魚フライ」の正体と原材料表示の読み方
・料理別・季節別のおすすめ白身魚の選び方

目次

そもそも白身魚とは?赤身魚・青魚との違いを3つの視点で整理する

白身魚の定義は「ミオグロビンの量」で決まる

白身魚とは、筋肉中のミオグロビン(色素タンパク質)の含有量が100gあたり10mg以下の魚を指します。ミオグロビンは酸素を筋肉に蓄える役割をもっており、長時間泳ぎ続けるマグロやカツオのような回遊魚には多く含まれます。一方、海底でじっとしていて獲物が来たときだけ瞬発的に動くヒラメやカレイのような魚は、ミオグロビンをそこまで必要としません。そのため身の色が白くなるわけです。ちなみにサケの身はオレンジ色ですが、あれはアスタキサンチンという色素によるもので、筋肉の構造上は白身魚に分類されます。スーパーで「白身魚」の表記を見たら、「ミオグロビンが少ない=普段あまり泳ぎ回らない魚なんだな」とイメージするとわかりやすいです。

赤身魚・青魚とはどう違う?味と栄養の傾向

赤身魚はミオグロビンが100gあたり10mg以上含まれる魚で、マグロ・カツオ・ブリなどが代表格です。鉄分が豊富で旨みが強く、刺身で食べると濃厚な味わいがあります。青魚はサバ・イワシ・アジなど背が青い魚の通称で、分類上は赤身魚に含まれるものも多く、DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸が豊富です。対して白身魚は低脂質・高タンパクが特徴で、たとえばマダラは100gあたり脂質わずか0.2gしかありません。あっさりした味わいのため調理法を選ばず、和洋中どんな味つけにもなじむのが白身魚の強みです。

意外と知られていない「白身魚」の幅広さ

実は白身魚に分類される魚は、日本で流通するものだけでも数十種類あります。スーパーでよく見るマダイやヒラメだけでなく、フグ・アンコウ・カサゴ・キンメダイなども白身魚です。キンメダイは名前に「タイ」とつきますがマダイとは別の科で、体の赤い色は体表の色素によるもので身自体は白いのです。スーパーの鮮魚コーナーだけでなく、冷凍食品コーナーの「白身魚フライ」や「白身魚のムニエル」にも目を向けると、思った以上に多くの白身魚と日常的に出会っていることがわかります。注意点として、パッケージに「白身魚」とだけ書かれている場合、複数の魚種が混ざっていることもあるため、気になる場合は原材料表示を確認する習慣をつけましょう。

白身魚を選ぶメリットは「使い勝手の良さ」にある

白身魚はクセが少ないため、小さな子どもからお年寄りまで食べやすい魚です。離乳食にもよく使われるのは、脂質が少なく消化に負担がかかりにくいからです。また、淡白な味わいはバター・味噌・トマトソース・カレー粉など、どんな調味料とも相性がよく、レパートリーを広げやすいメリットがあります。「今日は洋風に食べたいけど、和風にも使えるものがいい」という場面では白身魚を選んでおけば間違いありません。さらに、白身魚は加熱してもパサつきにくい種類が多く(特にカレイ・マダラ)、料理初心者でも火加減の失敗が出にくい点も見逃せません。

スーパーの鮮魚コーナーで出会える白身魚の種類|定番8種を一挙紹介

マダイ|「魚の王様」は春と秋が狙い目

スーパーで最もなじみ深い白身魚のひとつがマダイです。体長30〜70cm、100gあたり142kcal・タンパク質20.6g・脂質5.8gと、白身魚の中ではやや脂がのっています。旬は春(3〜6月)の「桜鯛」と秋(10〜12月)の「紅葉鯛」の年2回あり、春は産卵前で脂がのり、秋は身が締まって歯ごたえが楽しめます。スーパーでは切り身・刺身・あら(頭や骨)の3形態で売られていることが多く、あらは100〜200円程度で買えるためあら汁や鯛めしに使うとコスパ抜群です。選ぶときは目が澄んでいて、体表にツヤがあるものを選びましょう。

ヒラメ|冬の「寒ビラメ」は刺身で食べたい高級魚

ヒラメは体長40〜80cm、100gあたり115kcal・タンパク質21.6gで、白身魚の中でもタンパク質が多い魚です。旬は冬(11〜2月)で、この時期のヒラメは「寒ビラメ」と呼ばれ、身が締まって脂もほどよくのります。スーパーでは刺身用の柵や寿司ネタとして並ぶことが多く、縁側(ヒレの付け根の部分)はコリコリした食感と脂の甘みが楽しめる部位として人気があります。ヒラメは左向き、カレイは右向き(「左ヒラメに右カレイ」)という見分け方が有名ですが、これは腹を手前に置いたときの目の位置で判断します。値段はやや張りますが、刺身にするなら冬のヒラメは白身魚の中でも別格の味わいです。

カレイ|煮付けの定番は種類の豊富さも魅力

カレイはマガレイ・マコガレイ・ナメタガレイなど種類が多く、体長20〜50cm程度のものがスーパーでよく売られます。100gあたり95kcal・タンパク質19.6gで、低カロリー・高タンパクのバランスが良い魚です。旬は種類によって異なりますが、マガレイは夏〜秋(7〜10月)、マコガレイは夏(6〜9月)、ナメタガレイは冬(12〜2月)が美味しい時期です。スーパーでは1尾まるごと、または切り身で販売されています。煮付けにすると身がふっくらと仕上がり、甘辛い煮汁との相性は白身魚の中でもトップクラスです。やりがちな失敗として、煮付けのときに魚を何度もひっくり返すと身が崩れてしまいます。落とし蓋をして片面だけで煮るのがコツです。

⚠️ カレイの煮付けでありがちな失敗

煮付けの途中で何度も魚をひっくり返すと身が崩れてしまいます。カレイは皮目を上にして鍋に入れ、落とし蓋をして煮汁をまわしかけるだけにしましょう。また、煮汁が多すぎると味がぼやけます。魚の厚みの半分程度が浸かる量が目安です。

マダラ|脂質0.2gの圧倒的ヘルシーさで鍋物に最適

マダラは体長50〜120cmにもなる大型の白身魚で、100gあたり72kcal・タンパク質17.6g・脂質わずか0.2gという驚きの低脂質ぶりです。旬は冬(12〜2月)で、この時期は鍋の具材として人気があります。スーパーでは切り身のほか、白子(タチ)がパック詰めで並ぶこともあり、白子はポン酢や天ぷらで楽しめる冬の珍味です。身が柔らかく崩れやすいため、煮物や鍋にするときは大きめに切って、煮込みすぎないのがポイントです。脂質が少ないぶんパサつきやすい面もあるため、ムニエルやフライなど油を使った調理法だとジューシーに仕上がります。

「白身魚フライ」の正体は?パッケージ裏の表示を読み解くコツ

スーパーの白身魚フライに使われている魚はおもに3種類

スーパーの惣菜コーナーや冷凍食品コーナーで見かける「白身魚フライ」。あのサクサクの衣の中身は、おもにホキ・メルルーサ・パンガシウスの3種類です。いずれも海外から冷凍フィレの状態で輸入される魚で、クセが少なく衣との相性が良いためフライの原料として定着しました。ホキはニュージーランド・オーストラリア近海の深海に生息する体長60〜120cmの魚で、しっとりした食感が特徴です。メルルーサは南米・アフリカ沖で漁獲される体長40〜100cmの魚で、ホキと似た淡白な味わいがあります。パンガシウスはベトナムで養殖されるナマズの仲間で、近年スーパーで「白身魚フィレ」として急速に存在感を増しています。

原材料表示のどこを見れば魚種がわかる?

パッケージ裏の原材料表示を見ると、「魚肉(ホキ)」「白身魚(メルルーサ)」のように括弧書きで魚種名が記載されています。ただし、複数の魚種をブレンドしている商品もあり、その場合は「魚肉(ホキ、メルルーサ)」のように併記されます。冷凍食品は原材料表示の義務があるため必ず確認できますが、惣菜コーナーのバラ売りフライはインストア加工扱いで魚種名が省略されていることもあります。気になる場合は、鮮魚コーナーのスタッフに聞けば教えてもらえることがほとんどです。「白身魚」と書いてあるから品質が低いわけではなく、ホキもメルルーサも淡白で食べやすい魚ですので、価格と用途に合わせて選ぶのがおすすめです。

Q. パンガシウスって安全なの?
A. パンガシウスはベトナムを中心に養殖管理された環境で育てられており、日本に輸入される際は食品衛生法に基づく検査を通過しています。ASC認証(責任ある養殖の国際認証)を取得した養殖場も増えており、安全面での心配は基本的にありません。淡白でクセがなく、フライ・ソテー・煮物など幅広い料理に使えるコスパの良い白身魚です。

ホキ・メルルーサ・パンガシウスの味の違い

3種とも淡白な白身魚ですが、食べ比べると違いがあります。ホキは身にほどよい水分があり、フライにするとしっとりジューシーに仕上がります。メルルーサはホキよりもやや身が締まっており、加熱してもしっかりした食感が残ります。パンガシウスは3種の中でもっとも柔らかく、口の中でほろっと崩れるような食感です。価格帯はパンガシウスがもっとも手頃で、冷凍フィレ1枚あたり100〜150円程度で買えることもあります。ホキとメルルーサはパンガシウスよりやや高めですが、それでも国産の白身魚に比べるとかなりお手頃です。どれも衣をつけて揚げれば違いはわかりにくいので、価格重視ならパンガシウス、食感重視ならホキを選ぶのがひとつの目安です。

お弁当の「白身魚」も同じ魚?

コンビニ弁当やスーパーの弁当に入っている白身魚フライも、ホキ・メルルーサ・パンガシウスが使われていることがほとんどです。のり弁の白身魚フライは昔からホキが定番でしたが、近年は漁獲量の変動や価格の影響でメルルーサやパンガシウスに切り替わっている商品もあります。弁当の原材料表示を見ると魚種が確認できるので、気になる方は一度チェックしてみてください。ちなみに、ファストフード店のフィッシュバーガーにもこれらの魚が使われていることが多く、白身魚フライは日本人が気づかないうちに食べている「もっとも身近な輸入魚」といえるかもしれません。

白身魚の栄養を比較|タラ・カレイ・ヒラメ・マダイの実力差はどれくらい?

比較項目 マダラ カレイ ヒラメ マダイ
カロリー(100gあたり) 72kcal 95kcal 115kcal 142kcal
タンパク質 17.6g 19.6g 21.6g 20.6g
脂質 0.2g 1.3g 2.0g 5.8g
12〜2月 種類による 11〜2月 3〜6月
おすすめ調理法 鍋・ムニエル 煮付け・唐揚げ 刺身・昆布締め 塩焼き・鯛めし

※さかなのさ調べ。数値は生の切り身・可食部100gあたりの目安値で、個体や産地によって前後します。

カロリーを抑えたいならマダラが圧倒的

上の比較表を見ると、もっともカロリーが低いのはマダラの72kcalです。脂質も0.2gとほぼゼロに近く、ダイエット中や脂質を控えたい方には心強い食材です。鶏ささみ(100gあたり約105kcal)と比べてもさらに低カロリーで、タンパク質は17.6g確保できます。ただし脂質が少ないぶん、焼くとパサつきやすいのが弱点です。マダラを焼き魚にする場合は、味噌漬けや粕漬けにして水分と風味を補うと、しっとり仕上がります。鍋物ならほかの具材と一緒に食べるため、パサつきは気になりません。

タンパク質重視ならヒラメが優秀

タンパク質が100gあたり21.6gともっとも多いのがヒラメです。これは鶏むね肉(皮なし・約23g)に迫る数値で、魚でここまでタンパク質がとれるのはなかなかありません。ヒラメはコラーゲンも豊富で、特に縁側の部分に多く含まれています。刺身で食べれば加熱による栄養素の損失が少なく、タンパク質を効率よく摂取できます。価格はやや高めですが、冬場にスーパーで刺身用の柵が安くなることもあるので、旬の時期を狙うとコストを抑えられます。

バランス型はカレイ、風味重視ならマダイ

カレイは95kcal・タンパク質19.6gと、カロリーとタンパク質のバランスがよい「中間型」です。価格も白身魚の中では手頃で、日常のおかずに取り入れやすい存在です。一方、マダイは脂質5.8gと白身魚の中では高めですが、そのぶん旨みが強く、塩焼きだけで十分な味わいになります。142kcalは白身魚としてはやや高めですが、サバ(約247kcal)やブリ(約257kcal)といった青魚・赤身魚と比べれば十分にヘルシーです。日常使いならカレイ、ちょっと特別な食卓ならマダイ、と使い分けるのがおすすめです。

スズキは夏が旬の貴重な白身魚

スズキは100gあたり123kcal・タンパク質19.8g・脂質4.2gで、マダイに近い栄養バランスの魚です。体長50〜100cmにもなる大型の白身魚で、出世魚としても知られています(セイゴ→フッコ→スズキ)。最大の特徴は旬が夏(6〜9月)であること。冬に旬を迎える白身魚が多い中、夏場に脂がのる白身魚は貴重です。スーパーでは切り身で売られていることが多く、洗い(氷水で締めた刺身)にすると夏らしいさっぱりした味が楽しめます。ムニエルやカルパッチョなど洋風の調理とも相性がよく、夏の白身魚に迷ったらスズキを選んでみてください。

料理別に選ぶと失敗しない|刺身・焼き・煮・揚げのベストな白身魚

刺身で食べるなら冬のヒラメか春のマダイ

白身魚を刺身で楽しむなら、旬の時期に合わせて選ぶのがポイントです。冬(11〜2月)は寒ビラメが断然おすすめで、身の締まりと上品な甘みは白身の刺身の中でも一級品です。春(3〜6月)は桜鯛と呼ばれるマダイが脂をたくわえて美味しくなります。どちらもスーパーで刺身用の柵として売られていることが多いので、購入したらなるべく当日中に食べましょう。刺身を引くときは、柵に対して斜めに包丁を寝かせるようにして薄くそぎ切りにすると、白身魚の繊細な食感を活かせます。分厚く切ると食感が単調になりやすいので、5mm程度の薄さを目安にしてみてください。

焼き魚にするならマダイかスズキが身崩れしにくい

焼き魚向きの白身魚は、身がある程度しっかりしていて崩れにくいものです。マダイは皮目がパリッと焼け、身に適度な脂があるため、塩焼きだけで美味しく仕上がります。スズキも身が締まっていて扱いやすく、塩焼き・西京焼きどちらにも向いています。逆に、マダラは身が柔らかすぎてグリルで焼くと崩れやすいため、ホイル焼きやフライパン焼きのほうが安心です。焼き魚で失敗しがちなのが「皮がグリルの網にくっつく」こと。魚を焼く前にグリルの網に酢を薄く塗っておくと、皮がはがれにくくなります。

📌 料理別おすすめ白身魚まとめ

・刺身 → ヒラメ(冬)、マダイ(春)
・焼き → マダイ、スズキ
・煮付け → カレイ(身がふっくら仕上がる)
・鍋 → マダラ(低脂質で出汁がよく出る)
・フライ → ホキ、メルルーサ、パンガシウス(コスパ◎)
・ムニエル → マダラ、ヒラメ(バターで脂を補う)

煮付けの王道はカレイ、鍋にはマダラを指名

煮付けにもっとも向いているのはカレイです。身がふっくらしていて煮汁をよく含み、甘辛い味つけとの相性が抜群です。マコガレイやナメタガレイなど、やや肉厚の種類を選ぶと食べごたえもあります。一方、鍋物にはマダラが最適です。マダラは脂質が0.2gしかないためそれ自体は淡白ですが、鍋に入れると良い出汁が出て、ほかの具材と一緒に食べることで物足りなさを感じません。冬場のスーパーでは「鍋用」としてマダラの切り身がまとめ売りされていることも多く、白菜・豆腐・きのこと合わせれば手軽に美味しい鍋が完成します。

フライ・唐揚げはコスパで選んでOK

フライや唐揚げは衣の味が主役になるため、魚種による味の差が出にくい調理法です。コスパ重視ならパンガシウスやメルルーサの冷凍フィレ、食感重視ならホキやカレイを選ぶとよいでしょう。カレイの唐揚げは骨ごとカリッと揚がるため、丸ごと1尾で豪快に楽しめます。小ぶりのカレイ(体長20cm前後)なら、二度揚げすることで骨までバリバリ食べられます。一度目は160℃の低温で5〜6分じっくり揚げ、二度目は180℃の高温で1〜2分カラッと揚げるのがコツです。自宅でフライを作る場合、冷凍フィレは解凍時に出る水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取ってから衣をつけると、油はねが防げて仕上がりもサクサクになります。

スーパーで鮮度の良い白身魚を見極める5つのチェックポイント

切り身は「ドリップの少なさ」と「身のハリ」で選ぶ

スーパーで白身魚の切り身を選ぶとき、最初にチェックすべきはトレーに溜まったドリップ(赤い汁)の量です。ドリップが多い切り身は、水揚げからの時間が経っている、もしくは冷凍・解凍を経ている可能性があります。身を指で軽く押したとき(パック越しでOK)、弾力があって跳ね返るものが新鮮な証拠です。身がぶよぶよしていたり、色がくすんでいるものは鮮度が落ちています。白身魚は鮮度が落ちると透明感がなくなり、白っぽく濁った見た目に変わるので、「透き通るような白さ」を基準にするとわかりやすいです。

1尾まるごと買うなら「目」と「エラ」を確認

カレイや小型のマダイなど、1尾まるごとで売られている場合は、目とエラが鮮度の目印になります。新鮮な魚の目は透明で澄んでおり、鮮度が落ちると白く濁ります。エラ蓋をめくって中を見たとき、鮮やかな赤色であれば新鮮、茶色っぽく変色していたら時間が経っています。また、魚体にツヤがあり、ウロコがしっかりついているものは丁寧に扱われた証拠です。触ったときに身がしっかりしていて、お腹がブヨブヨしていないことも確認しましょう。お腹が柔らかくなっている場合、内臓の傷みが進んでいることがあります。

「解凍」表示は悪いものではない|上手に活用するコツ

スーパーの鮮魚コーナーでは「解凍」と表示された白身魚も並んでいます。「解凍=品質が悪い」と思われがちですが、実はそうとは限りません。最近の冷凍技術は進歩しており、船上で急速冷凍された魚は、下手に常温輸送された「生」よりも鮮度が保たれていることがあります。特にホキやメルルーサなどの輸入白身魚は、冷凍のまま輸入されてスーパーで解凍販売されるのが一般的です。注意すべきは「再冷凍しない」こと。一度解凍された魚を家庭で再び冷凍すると、細胞が壊れて食感が大幅に劣化します。解凍品を買った場合は、その日のうちに調理するのがベストです。

⚠️ 鮮度チェック5つのポイント早見表

① ドリップが少ないこと(トレーに赤い汁が溜まっていない)
② 身に透明感とハリがある(押して弾力が返る)
③ 目が澄んでいる(1尾売りの場合)
④ エラが鮮やかな赤色(茶色はNG)
⑤ 異臭がない(新鮮な白身魚はほぼ無臭)

値引きシールの白身魚はその日のうちに食べるなら狙い目

夕方のスーパーで見かける値引きシール付きの白身魚。「鮮度が落ちているのでは」と不安になるかもしれませんが、その日のうちに加熱調理するなら問題なく美味しく食べられます。特にフライ・ムニエル・煮付けなど加熱する料理であれば、多少鮮度が落ちていても味への影響は少ないです。ただし、刺身用の柵が値引きされている場合は生食を避け、加熱用に転用するのが安心です。値引き品でお得に買って、その場で調理法を決めるのも賢い買い物術です。カレイの切り身やマダラの切り身は値引きされやすい魚種なので、煮付けや鍋の予定があるときはあえて夕方を狙うのも一つの手です。

買ってきた白身魚を美味しく保存する方法|冷蔵と冷凍で何日もつ?

冷蔵保存の基本は「水分を拭いてラップで密閉」

スーパーで買ってきた白身魚を冷蔵保存する場合、まずトレーから取り出してキッチンペーパーで表面の水分を軽く拭き取ります。水分が残っていると細菌が繁殖しやすくなり、生臭さの原因にもなります。拭き取ったらラップでぴったり包み、さらにジッパー付き保存袋に入れてチルド室(0〜2℃)に保管します。冷蔵保存の目安は購入日を含めて2日程度が無難です。ただし、これはあくまで目安であり、魚種や購入時の鮮度によって前後します。少しでも臭いや見た目に違和感があれば、食べるのを控えてください。

冷凍すれば2〜3週間は美味しさをキープできる

すぐに食べきれない場合は冷凍保存が有効です。白身魚を冷凍するときのポイントは「空気に触れさせない」ことです。切り身をラップでぴったり包み、さらにジッパー付き保存袋に入れて空気を抜いて密封します。冷凍庫の温度は−18℃以下が理想で、この状態なら2〜3週間は品質を保てます。ただし家庭の冷凍庫は開閉による温度変化があるため、長期間の保存は風味の劣化を招きます。解凍は冷蔵庫内でゆっくり行うのがベストです。急いでいる場合はジッパー付き保存袋に入れたまま流水解凍しましょう。電子レンジでの解凍はムラが出やすく、一部だけ加熱されてしまうことがあるため、白身魚にはあまりおすすめしません。

🐟 白身魚の保存方法まとめカード

冷蔵保存 チルド室(0〜2℃)で購入日含め2日程度
冷凍保存 −18℃以下で2〜3週間が目安
下味冷凍 味噌・塩麹に漬けて冷凍すると風味アップ
解凍方法 冷蔵庫内でゆっくり(急ぎなら流水解凍)
NG行為 再冷凍・常温放置・電子レンジ解凍
ポイント 水分を拭き取り、空気に触れさせないこと

下味冷凍で「解凍してすぐ調理」を実現する

忙しい日にも白身魚を手軽に使いたいなら、「下味冷凍」がおすすめです。白身魚の切り身に味噌・みりん・塩麹などの調味料を塗り、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍します。調味料が魚の表面をコーティングするため、冷凍焼けを防ぐ効果もあります。食べるときは冷蔵庫で解凍し、そのままフライパンやグリルで焼くだけ。漬けている間に味が染みるため、解凍後すぐに美味しく食べられます。マダラの味噌漬け、カレイの塩麹漬け、スズキの西京漬けなどが特に相性がよく、調理時間は焼くだけの10分程度で済みます。週末にまとめて下味をつけて冷凍しておけば、平日の夕飯の心強い味方になります。

やってしまいがちな保存のNG行為3つ

白身魚の保存で陥りがちな失敗を3つ紹介します。1つ目は「トレーのまま冷蔵庫に入れる」こと。スーパーのトレーは持ち運び用であって保存用ではなく、密閉性が低いため魚の乾燥と臭い移りが進みます。必ずラップに包み替えましょう。2つ目は「常温で長時間放置する」こと。買い物帰りに寄り道して、魚を常温に1〜2時間置いてしまうケースがあります。特に気温が高い夏場は細菌が急速に増殖するため、保冷バッグを活用して温度上昇を防いでください。3つ目は「解凍した魚を再冷凍する」こと。先述の通り、再冷凍は細胞の破壊と食感の劣化につながります。使い切れる分だけ小分けにして冷凍する習慣をつけると、再冷凍の必要がなくなります。

白身魚をもっと楽しむための豆知識|旬・産地・意外な事実

白身魚の旬カレンダー|季節ごとに狙うべき魚はこれ

🗓 主要白身魚の旬カレンダー

魚種 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
マダイ
ヒラメ
マダラ
カレイ
スズキ

◎=最旬(もっとも美味しい時期) ○=美味しい △=出回るが旬ではない

旬カレンダーを見ると、白身魚は季節ごとにどれかが旬を迎えていることがわかります。春はマダイ、夏はカレイ・スズキ、冬はヒラメ・マダラと、1年を通じて旬の白身魚を楽しめるのです。スーパーでは旬の魚は入荷量が増えて価格が下がる傾向があるため、旬に合わせて選ぶとお財布にもやさしい買い物ができます。

実はサケも白身魚|「赤いのに白身」の理由

意外と知られていませんが、サケは分類上「白身魚」です。身がオレンジ色をしているため赤身魚だと思われがちですが、あの色はアスタキサンチンというカロテノイド系の色素によるもので、ミオグロビンの色ではありません。サケはエビやオキアミなどアスタキサンチンを含む餌を食べることで身にオレンジ色が蓄積されるのです。白身魚の定義は「ミオグロビンが100gあたり10mg以下」ですから、サケはこの基準を満たしているため白身魚に分類されます。同様に、ブリやカンパチは見た目が白っぽくても回遊魚でミオグロビンが多いため赤身魚です。見た目の色だけでは判断できないのが面白いところです。

養殖マダイと天然マダイ、スーパーで見分けるには

スーパーに並ぶマダイの多くは養殖物です。養殖マダイと天然マダイはいくつかのポイントで見分けられます。まず体色ですが、天然マダイは鮮やかなピンク〜赤色で、養殖マダイはやや黒っぽい色をしていることが多いです。これは養殖の生け簀が浅く、日焼けするためです。また、天然マダイは尾びれがシャープで、養殖マダイは生け簀の網に擦れて丸みを帯びていることがあります。味の違いとしては、天然は身が締まって歯ごたえがあり、養殖は脂がのっていてまろやかな味わいです。どちらが美味しいかは好みによりますが、脂ののりを求めるなら養殖、歯ごたえを求めるなら天然が向いています。スーパーでは産地とともに「天然」「養殖」の表示が義務づけられているので、確認してみてください。

白身魚フライが「白身魚」としか書かれない理由

スーパーの惣菜コーナーで「白身魚フライ」と書かれている商品を見て、「なぜ具体的な魚の名前を書かないんだろう」と疑問に思ったことはありませんか。これにはいくつかの理由があります。まず、原料となるホキやメルルーサは一般消費者への知名度が低く、魚種名を書いてもピンとこない方が多いためです。また、仕入れの都合で原料魚が切り替わることがあり、「ホキ」と表示して販売した後にメルルーサに変わると表示の変更が必要になります。「白身魚」という総称なら柔軟に対応できるわけです。もうひとつの理由として、フライという調理法では魚種による味の差が出にくく、消費者にとって魚種名よりも「白身魚=淡白で食べやすい」という情報のほうが選ぶ基準になりやすいという事情もあります。

まとめ

スーパーで買える白身魚は、思った以上に種類が豊富です。刺身コーナーのマダイやヒラメから、冷凍食品のホキやメルルーサ、近年存在感を増すパンガシウスまで、それぞれに特徴と得意な料理があります。白身魚選びで大切なのは「何の料理に使うか」と「今どの魚が旬か」を意識することです。

この記事のポイントを振り返ります。

  • 白身魚はミオグロビンが100gあたり10mg以下の魚。低脂質・高タンパクで調理法を選ばない
  • スーパーの定番はマダイ・ヒラメ・カレイ・マダラ・スズキ・スケトウダラの6種。加えてホキ・メルルーサ・パンガシウスがフライ用として流通
  • カロリーを抑えたいならマダラ(72kcal/100g・脂質0.2g)、タンパク質重視ならヒラメ(21.6g/100g)
  • 刺身→ヒラメ・マダイ、煮付け→カレイ、鍋→マダラ、フライ→ホキ・メルルーサと料理で使い分ける
  • 鮮度チェックは「ドリップの量」「身のハリ」「目の澄み具合」「エラの色」「臭い」の5点
  • 冷蔵は2日、冷凍は2〜3週間が保存の目安。下味冷凍で時短調理も可能
  • サケはオレンジ色でも白身魚。見た目の色=分類ではないことを覚えておくと魚選びの幅が広がる

まずは今日スーパーに行ったとき、鮮魚コーナーに並んでいる白身魚の種類を意識して見てみてください。「これはマダイだからそろそろ旬だな」「カレイがあるから今夜は煮付けにしよう」と、魚の名前と特徴がつながるだけで、毎日の魚選びがぐっと楽しくなるはずです。白身魚はクセが少なく、子どもからお年寄りまで食べやすい魚ばかりです。旬と料理法を意識して、季節ごとのおいしさを存分に味わってみてください。

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この記事を書いた人

魚の食べ方・さばき方・種類の違いから雑学まで、魚にまつわるすべての疑問に答える図鑑メディアです。スーパーの鮮魚コーナーで「この魚どうやって食べるの?」と迷ったとき、釣った魚を持ち帰って「さばき方がわからない」と困ったとき、お役に立てれば幸いです。運営は株式会社てまひま(名古屋市)。

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